結論から話せない理由と、明日から使える報告の型

上司に報告を始めて1分ほどたったところで、「で、結論は?」と止められる。言われた側は、これから言うところだったのに、と思っています。
原因は、話す順番よりも手前にあります。話し始めた時点で、結論がまだ決まっていない。起きたことを順に話しながら、本人も着地点を探しています。だから最後まで聞かないと結論が出てきません。
結論が出てこない報告の例
取引先への納品が遅れそうなときの報告を考えます。
昨日A社の担当の方から連絡がありまして、仕様の一部を変えたいという話でした。それで開発に確認したところ、対応には3日ほどかかるそうです。ただ今週は別の案件も入っていて、調整が必要な状況です。先方には一度持ち帰ると伝えてあります。
事実は全部入っています。それでも上司は困ります。納期が遅れるのかどうかも、自分に何を決めてほしいのかも、書かれていないからです。
話す前に決める2つのこと
報告の前に、2つだけ決めます。慣れれば30秒で済みます。
1つ目は、相手に何をしてほしいか。承認がほしいのか、知っておいてもらえば足りるのか。ここを決めずに話し始めた報告は、長くなります。
2つ目は、自分はどうしたいか。「A案でいきたい」「納期を3日延ばしたい」まで決めます。決めきれないなら、「A案とB案で迷っています」が結論です。迷っていることを先に言えば、上司はそこから一緒に考えられます。
結論、理由、根拠という並び
決めたら、次の順に並べます。
- 結論。相手にしてほしいことと、自分の考え
- 理由。そう考える訳
- 根拠。理由を支える事実や数字
さきほどの報告を並べ直すと、こうなります。
A社の納期を3日延ばす承認をください。先方から仕様変更の依頼があり、今週の開発の空きでは対応しきれないためです。開発の見積もりでは対応に3日かかり、今週はB社の案件で2名とも埋まっています。先方には、延期の可否を明日までに回答すると伝えてあります。
長さはほとんど同じで、変えたのは最初の一文だけです。上司は一文目で、何を判断すればいいかが分かります。残りは判断の材料として聞けます。
つまずきやすいところ
理由と根拠は混ざりやすいので、少し補足します。理由は自分の考えで、根拠は誰が見ても同じ事実です。「今週の空きでは対応しきれない」は考え。「対応に3日かかる」「2名とも埋まっている」は事実。根拠を付けずに理由だけ言うと、上司に「本当に?」と聞き返されます。
悪い報告のときは、結論を後ろに回したくなります。経緯を先に話して、仕方なかったと分かってもらってから本題に入りたい。気持ちは分かります。ただ、聞く側は経緯を聞いている間ずっと、結局どうなったのかを気にしています。悪い知らせは一文目に置いてください。そのほうが、後の話を落ち着いて聞いてもらえます。
チャットとメールの場合
文字で送るときも同じ並びが使えます。一行目に「〇〇の承認をお願いします」か「〇〇で迷っているので相談させてください」と書く。相手は一行目だけ読んで、今返すか後で返すかを決められます。
件名に用件を入れるのも効きます。「ご相談」より「A社納期の延長について(承認依頼)」のほうが、開く前に中身が分かるからです。
明日の報告を1つ選んで、話す前に、相手にしてほしいことを一文で書いてみると、自分の準備の具合が分かります。書けないときは、報告を30分遅らせてでも先に決めたほうが早く済みます。


