2027年第1回 1月12日(火)開講|申込期限 1月11日(月)日程を見る →

「忙しいのに研修?」と現場に言われたときの進め方

社長の了承も取れて、研修の申し込みまであと一歩。対象者の上司にあたる部長に声をかけたら、返ってきたのはこうでした。

「今の時期に若手を抜かれるのは困る。研修より、目の前の案件のほうが大事だから」

人事や総務を兼任している担当者にとって、ここがいちばん気の重い場面かもしれません。社長の指示で動いているのに、現場からは仕事を増やす人のように見られる。間に挟まれて、研修の話そのものを引っ込めたくなります。

反対の中身を分ける

現場の反対にはだいたい2種類あります。

1つは時間の問題です。若手が研修に出ている間、その仕事を誰がやるのか。締め切りの近い案件があれば、部長が渋るのは当然です。

もう1つは効果への疑いです。前にも研修を受けさせたが、何も変わらなかった。研修より現場で覚えるほうが早い。こちらは、時間の調整だけでは解決しません。

部長が何を言っているのかを、まず聞き分けます。時間の問題なら日程と形式で、効果への疑いなら研修の中身と、研修のあとの進め方で答えます。

時間の問題への答え方

時間の問題には具体的な数字で答えます。

「研修に出てもらいます」と言われると、部長は丸一日いなくなる場面を想像します。実際には、研修の形式によって抜ける時間はかなり違います。

  • 丸一日の集合研修:1日8時間ほど、その日は仕事ができない
  • 週1回の短時間の研修:1回90分ほど、その日の残りは通常どおり
  • 動画のeラーニング:本人の空き時間に見るが、見たかどうかが分かりにくい

週1回90分を5週間なら、1名あたり合計で7.5時間です。1日の研修と大きくは変わりませんが、午前中の90分だけなら、その日の仕事は回せます。こうした数字を、部長に先に見せておきます。

出られない日があったときの扱いも伝えておくと安心されます。別の日程に振り替えられるのか、録画で補えるのか。繁忙期と重なりそうな週があれば、申し込む前に部長に確認しておきます。

効果への疑いへの答え方

効果への疑いには、言葉で説得しようとしないほうがうまくいきます。

前の研修で何も変わらなかったなら、部長の疑いにはそれなりの根拠があります。担当者が「今回の研修はいいんです」と言っても、たぶん響きません。

それより、部長自身に研修の目的を決めてもらいます。

「部長から見て、若手のどこが変わってほしいですか」

報告が長い、段取りが悪い、同じミスを繰り返す。部長の口から出てきた困りごとを、そのまま研修の目的にします。研修のあとにはその困りごとがどうなったかを部長に聞きます。部長が決めた目的なら、部長も結果を見ようとします。

部長を巻き込む段取り

現場の協力を得るには、研修を人事の行事にしないことが大事です。

申し込む前に、次のことを部長と決めておきます。

  • 誰を出すか(部長の意見を優先する)
  • どの週のどの日程に出るか
  • 研修のあと、いつ本人と話すか

3つめの、研修のあとの面談は部長にやってもらいます。研修で何を持ち帰ったか、職場でどう使うかを、部長が本人から聞く。それだけで、研修は部長の仕事の一部になります。

面談の進め方が分からないと言われたら、聞くことを2つだけ渡しておきます。研修で何がいちばん役に立ったか。来週からの仕事で、何を一つ試してみるか。

社長の名前を出すこと

反対されたとき、つい言いたくなるのが「社長が決めたことなので」です。

これを言うと、その場は収まるかもしれません。ただ、部長は納得していないまま若手を送り出すことになります。研修のあとに本人が何かを試そうとしても、部長が協力してくれない。研修の効果は職場でほとんど消えてしまいます。

時間がかかっても、部長が自分で決めた形にしておくほうが、結局は早く進みます。

時期の見直し

今回の時期は無理だと言われたら、押し通さずに時期を改めます。

研修を急ぐ理由が特にないなら、現場が受け入れられる時期まで待つのも悪くない選択です。急いで申し込んで現場の反発を買うより、半年遅れでも部長が乗り気で送り出すほうが、研修の内容が若手に残ります。稟議書の書き方は社員研修の稟議書の書き方にまとめています。

人選が固まる前の相談から、受け付けています。

次回は1月12日(火)開講、申込期限は1月11日(月)です。相談の時点では、申し込みは確定しません。担当から2営業日以内にメールで返信し、お見積りもお出しできます。

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